ゼータ関数・テータ関数・楕円関数の挙動解明:数論・幾何学・物理学における発現と展開

本研究代表者はこれまで,主として解析的整数論 の立場から,種々のゼータ関数・テータ関数の漸近的挙動の解明を,解析的整数論固有の手法や,様々な特殊関数, 特に超幾何関数の性質を援用しながら推進してきた.ゼータ関数・テータ関数の漸近的挙動の解明は,古くはRiemannの著名な1958年の論文に深淵し,以関数の漸近的挙動の解明は,古くはRiemannの著名な1958年の論文に深淵し,以降,Hadamard, de Valee-Poussin, Weierstrass, Hardy, Littlewood, Ramanujan, Titchmarshらを通して,解析的整数論における多様な理論の源泉ともなる枢要な研究テーマであったが,近年この方面での成果が,微分幾何学や量子力学においても様々な形で有効・有意義な知見や視点をもたらすことが明らかになりつつある.本研究では, これまでの研究代表者の手になる研究を解析的整数論の視座からなお一層深化・拡大・進展させるのみならず,幾何学や数理物理学に造詣の深い協力研究者らの参加を仰ぎ,多方面の視座から,ゼータ関数・テータ関数・楕円関数の漸近的挙動の解明に係わる周辺諸課題についての問題意識の醸成を図るとともに,その更なる拡大と深化を目指す.

プロジェクト内容については,当該年度の活動報告書をご覧ください.

  • メンバー :
    桂田 昌紀(代表), 池田 薫勝田 篤山田 裕史,経済学部・教授・宮崎 直哉;経済学部・教授・森藤 孝之;経済学部・教授・石川 昌治;経済学部・教授・河備 浩司(以上,専任研究員);群馬大学・大学院・理工学府・教授・天羽 雅昭;麻布大学・講師・廣田 裕士;早稲田大学・理工学術院・教授・本間 泰史;オハイオ大学・教授・児玉 祐治;日本大学・工学部・准教授・野田 工;埼玉大学・理工学研究科・准教授;芝浦工業大学・システム理工学部・教授・鈴木 達夫;明治大学・理工学研究科・講師・吉田 尚彦(以上,兼任研究員)
  • プロジェクト期間:
    2023年度プロジェクト [ 2015年度〜継続中 ]

目的

上述したこれまでの前駆的研究経緯を踏まえ,これまで研究代表者が得てきた種々の特殊関数に関する漸近的成果等の多様な観点からの解釈や意味づけ等,当面は,前駆的成果の更なる深化・進展と並行する形で研究を推進する予定である.

内容

本研究プロジェクト開始当初は,研究代表者の個人的研究として実行してきた,種々のゼータ関数・テータ関数・q 超幾何関数の漸近的挙動に関する解明,さらには,代表者を中心とした解析的整数論グループが展開してきた,それらと楕円関数の挙動との連関の解析を中心に,当面は研究プロジェクトを推進したい.この研究プロセスで得られた成果を基盤として,幾何学研究グループ,さらには,数理物理学研究グループからの合流を仰ぎ,解析的整数論の方面における,ここで得られた諸成果が他分野においてどのように発現・展開するかをも検討する予定である.研究計画の実際的遂行においては,日吉来往舎204号室設置の大型ホワイトボードを使用しての,連携する研究者間の定期的なセミナー・研究討議の実施が必要不可欠となる.国内外で開催のシンポジウム・国際会議等への随時参加も重要である.

過年度研究プロジェクト

2023年度
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2019年度
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