自己駆動する集団におけるカイラル輸送現象の研究

自己駆動する集団において集団を構成する要素の持つミクロなカイラリティが引き起こす特異な輸送現象の基本学理を解明する。

プロジェクト内容については,当該年度の活動報告書をご覧ください.

目的

本研究プロジェクトは、アクティブマターと呼ばれるエネルギーを消費して自ら駆動する粒子の集団においてミクロなカイラリティに起因して発現する特異な輸送現象の基礎理論を構築する。

内容

環境もしくは自己の持つ自由エネルギーを運動エネルギーへと転換することで、外力に駆動されることなく自律的に動く集団をアクティブマターという。アクティブマターでは、アクティビティと呼ばれる自ら運動エネルギーを作り出す性質のために、発現する現象は本質的に非平衡状態にある。本研究プロジェクトは、アクティビティに特有の非平衡現象として、集団を構成する粒子のミクロなカイラリティ(キラリティ)に起因する輸送現象、すなわち、カイラル輸送現象に着目した研究を行う。
細胞間多体相互作用を記述するミクロな理論の数値シミュレーション、流体方程式に基づくマクロな理論のトポロジーを用いた数理物理的な解析、および神経幹細胞の集団を用いた生物物理実験の三者を組み合わせることで研究を進めていき、アクティビティとカイラリティが織り成す普遍的な物理を解明する。

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