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生物学教育オンライン化のための試み― 生物発生・行動観察のためのVirtual図鑑
Online Bio-Anatomy for Keio Education(OBAKE)の構築

生物学教育のオンライン化の試みの一つとして臨海実習や生物の観察が疑似体験できるオンライン教材としてOnline Bio-Anatomy for Keio Education ( OBAKE )を構築する

事業概要

生物学において生物に対する興味や好奇心は観察や生物実習などの授業を通じて得られる経験が大きく寄与する。とくに生物学実習では顕微鏡が頻繁に使われており、顕微鏡を覗くことでこれまでみたことのない生物の発生や解剖学的特徴を直に体験できるため教育的効果は非常に高い。このように生物学において顕微鏡観察は、本来の生物学教育に不可欠な実体験型の要素をもつ授業である。しかし、新型コロナウイルスの影響により、実習室やフィールドでの観察が困難な場面が生じている。このような状況は今後も続くと考えられそのような事態に即した授業内容のオンライン化が急がれている。
そこで生物学教育のオンライン化の試みの一つとして実習等において顕微鏡を用いて観察される事象と同様の動画像をオンライン上で用意し、顕微鏡を覗き発生過程や解剖学的特徴の観察が疑似体験できるオンライン教材としての役割をもつ、Virtual図鑑(仮称:生物発生・行動観察のためのVirtual図鑑Online Bio-Anatomy for Keio Education ( OBAKE ))を構築することを本プロジェクトの目的とした。

今年度は昨年度から構築中の臨海実習を疑似体験できる教材V-RINKAIの完成、およびEducAnatOの拡充を目指した。また、慶應の学内での教育だけでなくコロナ禍における科学教育においても新たな試みであることから、科学教育研究への投稿や教育関連の学会や集会でも発表した。

慶應義塾におけるオンライン生物学教育におけるプラットフォームを構築し、いくつかの授業(理工学部生物学序論や総合教育科目「生物学実験集中」等)において使用し、使用後学生らのフィードバックを行い更なる改良を行った。また本VRINKAIの成果や活動内容を科学教育学会において発表した。

本事業において本教材開発のためのOBAKEミーティングをZoomを用いて定期的に開催(月に数回ずつ開催)し、進捗および計画について事業メンバー間で情報交換しながら事業をすすめた。細かい個別の情報交換はDiscordやSlackを活用し画面共有やビデオ中継などを随時行った。開発に必要なデータは慶應BOX上において共有した。

成果・今後の展望・計画等

今年度は本事業のサポートを得て、EducaRINKAI DBの完成に漕ぎつけた。学会発表・授業での活用とフィードバックをによる改善を数回行った。

学会発表2件、国際誌論文(査読付き)1件、およびOBAKE傘下オンライン教材VRINKAIを授業内公開した。

学会発表:オンラインでの口頭発表

  • 船越 悠,紫藤 拓巳,岡 浩太郎, 古川 亮平, 倉石 立, 堀田 耕司: 生物学教育のための顕微鏡観察を模したインタラクティブなWEB教材の構築と導入 Construction and introduction of interactive WEB teaching materials that enable simulated experience of microscopic observation for biological education 2020年8月21日 日本科学教育学会第45回年会 オンラインインタラクティブセッション
  • 紫藤拓巳,船越悠,戸塚望,小暮悠暉,古川 亮平, 倉石 立, 岡浩太郎, 堀田耕司: 生物学野外実習を疑似体験可能なオンラインプラットフォーム開発 Development of an online platform that can simulate the biological course of field training 2020年8月21日 日本科学教育学会第45回年会 オンラインインタラクティブセッション

論文(ホヤのオンライン発生・解剖学情報)

  1. Developmental Table and Three-Dimensional Embryological Image Resource of the Ascidian Ascidiella aspersa, Frontiers in Cell and Developmenntal Biology, Haruka M Funakoshi, Takumi T Shito, Kotaro Oka and Kohji Hotta (2021) DOI: 10.3389/fcell.2021.789046 データベースRAMNe(外来種ホヤの3D発生データベース) https://www.bpni.bio.keio.ac.jp/RAMNe/latest/index.htmlFunding欄にDatabase Construction was supported by Keio Gijuku Education with a Research-Adjusted Budget to KH. と記載。
  2. 生物学教育のための顕微鏡観察を模したインタラクティブなWEB 教材の構築と導入 Construction and introduction of interactive WEB teaching materials that enable simulated experience of microscopic observation for biological education ○船越悠*1,紫藤拓巳*1,岡浩太郎*1, 古川亮平*2, 倉石立*2, 堀田耕司*1 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssep/45/0/45_625/_article/-char/ja
  3. 生物学野外実習を疑似体験可能なオンラインプラットフォーム開発 Development of an online platform that can simulate the biological course of field training ○紫藤拓巳*1,船越悠*1,戸塚望*1,小暮悠暉*1,古川 亮平*2, 倉石 立*2, 岡浩太郎*1, 堀田耕司*1 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssep/45/0/45_621/_article/-char/ja

外来侵略種ヨーロッパザラボヤの3D発生段階表R AMNe

外来侵略種ヨーロッパザラボヤの共焦点顕微鏡画像やタイムラプス画像を用いたホヤ発生学・解剖学データベースを構築した。
Resources of Ascidiella aspersa Morphology Network-based: https://www.bpni.bio.keio.ac.jp/RAMNe/latest/index.html

ヨーロッパザラボヤをモデル生物として確立するための最初のステップとして、カタユウレイボヤの世界標準発生段階表を参照し、受精卵から孵化幼生までの28の異なる発生段階をヨーロッパザラボヤ用に定義しました。さらにこの発生段階表をWebベースの三次元胚画像リソースとして整備し、世界中の誰もが閲覧できるようにしました。このリソースには、共焦点レーザー走査顕微鏡で撮影された実に3,000を超えるヨーロッパザラボヤ胚の断層画像と3D画像が含まれている。理工学部の事業メンバー堀田の研究室サーバー上に設置し公開した。  

VRINKAIの授業内公開

https://www.bpni.bio.keio.ac.jp/VRinkai/Latest/top.html
RINKAIDB仮称 2008年より毎年(12年間)継続的に行われてきた総合教育科目「生物学実験集中」において主として東京大学三崎臨海実験所において採集され撮影された動物の写真(約1000枚に及ぶ )および倉石・古川らが収集した海産動物動画像をもとに分類や多様性をまなぶオンライン教材として授業内公開した。
現在約36門ある生物のうち、22門を網羅する動物動画像データとして整備した。引き続き動画の組み込みや専門家による分類情報の確認により完成版を目指している。

今後の展望・計画

2022年度の本学学部生が理工学部生物学序論や総合教育科目「生物学実験集中」、理工学部大学院科目「進化生物学特論」等で用いられ大きな反響を得た。VRINKAIはSDGsの14番目の目標である「海の豊かさを守ろう」( https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-14.html)に直結する活動であることから、来年度はさらにVRINKAIを拡充し、現在授業内公開である内容をより改善し全塾生が使用可能な仕様に発展させることで日吉キャンパスにおけるSDGsの活動にも貢献したい。また、慶應の学内での教育だけでなくコロナ禍における科学教育においても新たな試みであることから、科学教育研究への投稿や教育関連の学会や集会でも引き続き発表する活動を行う予定である。  

(発表予定学会) 日本科学教育学会第46回年会
1.日程:2022年9月16日(金)〜18日(日)(3日間)【予定】
2.会場:愛知教育大学
(〒448-8542 愛知県刈谷市井ケ谷町広沢1)
https://www.aichi-edu.ac.jp/access/index.html

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