自然科学研究教育センター講演会 第24回 終了
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- 日時 :
- 2013年07月11日(木)18:00
16:30~18:00
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- 会場 :
- 日吉キャンパス 来往舎1階 シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 川田伸一郎 氏
国立科学博物館動物研究部研究員
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- 参加費 :
- 無料 (学生の来場歓迎)
(会場準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演要旨
モグラくらい知名度は高いけれどもよくわかっていない動物はいないのではなかろうか.たとえば生態学的な面では,何しろモグラ科というグループのすべての種で,いまだに繁殖の成功例がないのである.地中に住むモグラは観察するのが難しい動物である.そして捕獲が難しいことも研究の遅れの原因となっている.世界に40種といわれるモグラ科食虫類には,まだ分類がはっきりしていないものがたくさんあるのだ.しかし考えてみよう.捕まえるのが上手になりさえすれば,モグラ研究は一気に促進されるはずだ.世界に何種のモグラ類がいるのか,僕はそれが知りたい.そこで学生のころからモグラ捕りの練習に励み,いろんな国でこの未知なる生き物を捕まえて調べてきた.使える技は形態観察と染色体分析.古臭いと思われがちな研究手技ではあるが,未知のモグラへの探求には十分な力を発揮してくれる.時には遺伝子解析が得意な共同研究者も巻き込んで,モグラたちをめぐる研究は現在も進行中!
プロフィール

弘前大学大学院理学研究科を経て名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程修了.農学博士.
2005年から国立科学博物館動物研究部研究員.
著書に『モグラ博士のモグラの話』(岩波書店,2009年)『モグラ 見えないものへの探求心』(東海大学出版会,2010年)『はじめましてモグラくん』(少年写真新聞社,2012年)がある.
センター主催のシンポジウム・講演会について
当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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