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自然科学研究教育センター講演会 第45回 終了

猫は自分の名前を聞き分ける―ネコとヒトのコミュニケーション
2019.09.26
  • 日時 :
    2019年09月24日(火)16:30〜18:00
    16:30~18:00
  • 会場 :
    日吉キャンパス 来往舎 2階 大会議室
  • 主催 :
    慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
  • 講師 :
    齋藤慈子 氏
    上智大学 総合人間科学部 心理学科 准教授
  • 参加費 :
    無料(申込不要)
  • 対象 :
    学生・教職員・一般

このイベントは終了しました

講演要旨

 ネコは,イヌとならびヒトの伴侶動物としての地位を確立している。最古の家畜として,ヒトと共に働き,過ごしてきた長い歴史をもつイヌが,ヒトの伴侶動物となっているのは当然の成り行きともいえる。一方,祖先種の特性や家畜化の歴史を考えると,ネコがイヌと同様に,ヒトの伴侶動物となっているのは不思議なことである。そのような特性,歴史にもかかわらず,ネコもヒトとの共存により進化させてきた特徴や行動がある。これらの変化は,ヒトが積極的に選択交配をした結果,つまり人為淘汰の結果ではなく,自然淘汰によるものだと考えられている。また,ヒトと積極的にコミュニケーションをとって,心を通わせてくれるイヌに比べ,一見すると気持ちがわかりづらく,ヒトの言うことを聞いてくれないネコは,ヒトに興味がない,ヒトのことを理解していないと思われがちである。ところが,近年イヌほどとは言わないまでも,ネコもかなりヒトのことをわかっていることが,実証的研究により明らかにされつつある。例えばネコは,ヒトが発する自分の名前を,他の単語や同居ネコの名前と区別することができる。近年盛んになりつつある,ネコの対ヒト社会的認知能力の研究を,イヌの知見とも比較しつつ紹介したい。

プロフィール

齋藤慈子 氏
上智大学 総合人間科学部 心理学科 准教授
学歴:東京大学大学院 総合文化研究科 博士課程修了 博士(学術)
専門:比較認知科学・発達心理学・進化心理学
研究内容:養育欲求,乳幼児顔の認知,伴侶動物のヒトに対する認知など。
おもな著書:
「正解は一つじゃない―子育てする動物たち」(編集・分担執筆 東京大学出版会 近刊)
「ベーシック発達心理学」(編集・分担執筆 東京大学出版会)
「シリーズ心理学研究法 発達心理学」(分担執筆 誠信書房)

センター主催のシンポジウム・講演会について

当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。

天災・交通事情など予期せぬ事態により変更・中止となる場合がございます。
その場合、本ウェブサイトで告知しますので、事前にご確認下さい。

問合せ先:慶應義塾大学 自然科学研究教育センター 事務局 (日吉キャンパス来往舎内)
〒223-8521 横浜市港北区日吉 4-1-1
Tel: 045-566-1111(直通) 045-563-1111(代表) 内線 33016
office@sci.keo.ac.jp

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