自然科学研究教育センター講演会 第4回 終了
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- 日時 :
- 2010年02月09日(火)21:58
16:00~17:30
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- 会場 :
- 慶應義塾大学 来往舎 シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 和田 洋 氏
筑波大学生命環境科学研究科構造生物科学専攻・教授
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- 参加費 :
- 無料 ( 学生の参加歓迎 )
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演内容
進化発生学という新しい学問分野の誕生により、遺伝子の進化と形態の進化の結びつきについての理解が深まり、動物の進化が、新たな彩りをもって語られるようになった。進化発生学の、最も重要な発見は、多様な多細胞動物の形が、共通の遺伝子を用いることで形成されているということにある。この遺伝子の共通性から、5-6億年前に生きていた祖先の姿の復元までが、可能になってきた。遺伝子の共通性から明らかになってきた脊椎動物の進化の歴史を概観する。
後半では、共通ではない遺伝子に関して、言及していきたい。多くの遺伝子は、多細胞動物で共通であるが、動物の進化の歴史の中で、新しい遺伝子の創成も全くなかったわけではない。数は多くないが、このような新しい遺伝子が、形態の進化にもたらしたインパクトは決して小さくない。脊椎動物に至る進化の過程で、ドメインシャッフリングというメカニズムによって創成された新しい遺伝子を調べることで、形態進化と遺伝子進化の新しい結びつきがわかってきた。脊椎動物を最もよく特徴付ける骨の進化と新しい遺伝子の創成の進化に関する研究を紹介したい。
プロフィール
日本学術振興会特別研究員となった後、International Human Frontier Science Program Organization Long term fellow をとして英国Univ. of Readingに在籍。
その後京都大学大学院理学研究科付属瀬戸臨海実験所助手、筑波大学生命環境科学研究科構造生物科学専攻准教授を経て平成20年4月より現職。専門は発生の比較に基づいた進化・系統学
→筑波大学 生命環境科学研究科 和田洋研究室
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