自然科学研究教育センター講演会 第15回 終了
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- 日時 :
- 2012年01月30日(月)19:00
16:30~18:00
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- 会場 :
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎1階 シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 神永 正博 氏
東北学院大学 工学部 電気情報工学科 教授
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- 参加費 :
- 無料 (会場準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演内容
磁気ストライプカードの時代が徐々に終わり、Suica, ICOCA, Edy, nanako,WaONなど、ICカードが広範に普及してきました。ICカードは一種の電子マネーであり、偽造の可能性があります。ICカードは一種のコンピュータで、内部では暗号の処理を行っています。その鍵をハードウェアの特性を利用して取り出す攻撃技術が登場し、業界で大きな脅威となっています。本講演では、磁気ストライプカードの危険性、ICカードの仕組み、暗号の仕組みなどを解説するとともに、最新の攻撃技術、攻撃に対する耐性の評価技術を紹介します。特に、チップを強制的に誤動作させ、誤った出力をさせ、その出力結果と正常な処理結果との比較によって内部情報を取り出す差分誤動作解析(=DFA:DifferentialFault Analysis)について詳しく紹介します。DFAに関してはBellcoreの研究者が1997年のEUROCRYPTでその基本的な手法を発表して以来、膨大な理論的検討がなされています。しかし、公表されている実験的検討は数少なく、誤動作の詳細については未知の状態が続いていました。最近になって、講演者を含むいくつかの研究グループが強制誤動作は必ずしもランダムエラーを引き起こすわけではないことを実験的に明らかにしつつあります。本講演では、これらの実験結果を紹介し、「強制誤動作とは何か」という問題を考察します。
プロフィール

東北学院大学 工学部 電気情報工学科 教授
センター主催のシンポジウム・講演会について
当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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その場合、本ウェブサイトで告知しますので、事前にご確認下さい。
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