自然科学研究教育センター講演会 第16回 終了
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- 日時 :
- 2012年05月10日(木)16:30
16:30~18:00
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- 会場 :
- 日吉キャンパス 来往舎1階シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 杉田 洋氏
大阪大学大学院理学研究科 教授
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- 参加費 :
- 無料(学生の来場歓迎)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演要旨
モンテカルロ法とは,乱数を用いてランダムな現象をコンピュータ上で仮想的に再現することによって様々な問題を解く方法の総称である.しかし「コンピュータでは乱数を生成できない」という原理的困難により実際には乱数の代わりに疑似乱数を用いて計算を行うため,数学的には正当化不可能な便宜的手法だとされてきた.だが,それは誤解であった.じつは多くの場合( 少なくともモンテカルロ積分の場合) は,適切な疑似乱数を用いれば数学的に正当化できるのである.
モンテカルロ積分とは,確率変数の期待値を推定するために,その独立なサンプルをコンピュータで大量に生成しその相加平均( 標本平均)を計算する手法をいう.モンテカルロ法の応用例のほとんどはモンテカルロ積分である.モンテカルロ積分の場合は乱数にとって代わる(じつは乱数よりも性能のよい)疑似乱数が存在する.
講演では,乱数とは何か,なぜモンテカルロ法に乱数が必要なのか,どういう疑似乱数を用いればモンテカルロ法は数学的に正当化されるのか,について一つの実践例をもとに解説する.
プロフィール
![杉田 洋氏](https://www.sci.keio.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2012/05/news.00047.00000007.jpg)
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