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自然科学研究教育センター講演会 第29回 終了

あっ、こんなところにも線形代数が!
2014.11.07
  • 日時 :
    2014年11月07日(金)18:00
    16:30~18:00
  • 会場 :
    日吉キャンパス 来往舎 1 階シンポジウムスペース
  • 主催 :
    慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
  • 講師 :
    徳重典英 氏
    琉球大学教育学部教授
  • 参加費 :
    無料 (学生・塾外の方来場歓迎)
  • 対象 :
    学生・教職員・一般

このイベントは終了しました

講演要旨

大学初年級で扱う数学の科目の代表は、微積分と線形代数でしょう。線形代数は幅広い分野で役に立ち、数学の基礎となるものですが、大学の入門的な講義では、そのすごさや面白さまで実感するのはなかなか難しいものです。そこで今回の講演では、線形代数の面白い話を紹介したいと思います。
線形代数はあらゆる数学に登場するので、組合せ論や離散幾何といった比較的新しい種類の数学にも当然現れます。これらの分野は計算機科学の理論的な側面を理解したいという動機もあって、最近活発に研究されています。そこでは、線形代数的手法と確率論的手法が研究の道具として重要です。そのような背景から生まれた問題や手法の中には、一見、線形代数と何の関係も感じられないのに、実は線形代数を使うことで鮮やかに処理できるものがたくさんあります。例えば、
●平面上に四点を配置して、どの二点間の距離も奇数になるようにできるか?
●平面上にn 点があり、それらが一直線上になければ、これらのn点のうち2 点を通る(相異なる)直線が少なくともn 本あるか?
●n次元空間内に、直径(最も離れた二点間の距離)が1 の物体がある。これをうまくn + 1 個に分割すると、分割後の各部分の直径が1 より小さくなるか?
●m x n の盤を1 x 2 のドミノで覆う方法は何通りあるか?
●非常に大きな三つの行列A;B;C が与えられたとき、積AB を実際には計算せずに、AB = C であるかどうかを高速に、高い精度で検算できるか?
このような具体的な問題から出発して、どこに線形代数が現れるのかを見ていきましょう。

プロフィール

徳重典英 氏
琉球大学教育学部教授
専門は組合せ論。訳書に「33 の素敵な数学小景」(マトウシェク著、日本評論社)。

センター主催のシンポジウム・講演会について

当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。

天災・交通事情など予期せぬ事態により変更・中止となる場合がございます。
その場合、本ウェブサイトで告知しますので、事前にご確認下さい。

問合せ先:慶應義塾大学 自然科学研究教育センター 事務局 (日吉キャンパス来往舎内)
〒223-8521 横浜市港北区日吉 4-1-1
Tel: 045-566-1111(直通) 045-563-1111(代表) 内線 33016
office@sci.keo.ac.jp

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