自然科学研究教育センター講演会 第35回 終了
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- 日時 :
- 2016年05月12日(木)16:30〜18:00
16:30~18:00
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- 会場 :
- 日吉キャンパス 来往舎2階 大会議室
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 阿部 力也 氏
東京大学 総括プロジェクト機構 特任教授;電力ネットワークイノベーション(デジタルグリッド)総括寄付講座共同代表
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- 参加費 :
- 無料(申込不要)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
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講演要旨
電力は我々の生活には欠かすことのできない重要なインフラである.水力/火力/原子力といった大型の発電所が遠距離から超高圧送電線で都市部まで電気を運び,変電所を経由し一般需要家まで配電するというのが従来の電力システムであった.しかし近年太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーが増大しつつある.効率が悪く,不安定で,変動が大きく,価格も高いといわれる自然エネルギーがなぜ増え続けているのだろうか?果たしてこのまま増え続けるのだろうか?それとも新型原子炉や核融合発電という夢のような技術が実現して自然エネルギーは消え去っていくのだろうか?
電力自由化が実施され,我々は従来の電力会社以外からも自由に電気を買えるようになった.このことがどのような効果を生み出すのだろうか?電気代は高くなるのだろうか,安くなるのだろうか?
本講演では,電気にかかわる身近な疑問に答えながら,エネルギーの世界が大きく変わっていく様子を論理的に想像する.電力を作り,配り,使うということが消費者参加型に変わり,インターネットの様に様々なアプリケーションが増加し,人々の生活を自然になじんだ快適なものになっていく道筋を一緒にたどってみる.
電気エネルギーは実体を持ち,識別可能でありながら,交換可能である.この特徴が貨幣と同じように経済の基礎となりうることも論考する.
プロフィール
2011年一般社団法人デジタルグリッドコンソーシアム設立,2012年東京大学「電力ネットワークイノベーション(デジタルグリッド)」総括寄付講座共同代表.2013年株式会社デジタルグリッド設立.
情報/電力/金融をデジタルに統合した新しい電力網「デジタルグリッド」を提唱し、電力ルータやセンサーの開発,ならびに日本,米国,欧州,東アフリカ等において啓蒙活動を展開中.
センター主催のシンポジウム・講演会について
当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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