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自然科学研究教育センター講演会 第7回 終了

「リズム・同期現象と縮約の考え方」
2010.07.07
  • 日時 :
    2010年07月07日(水)09:00
    16:30~18:00
  • 会場 :
    慶應義塾大学 来往舎2階 大会議室
  • 主催 :
    慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
  • 講師 :
    蔵本 由紀 氏
    京都大学 数理解析研究所・客員教授,京都大学 名誉教授
  • 参加費 :
    無料 (学生の来場歓迎)
        (会場準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします)
  • 対象 :
    学生・教職員・一般

このイベントは終了しました

講演内容

リズムと同期の現象は、自然界や人工世界のいたるところに見出される普遍的な現象である。その研究は、生命科学、工学、情報科学等にまたがる横断的な一科学分科として、近年その重要性がますます認められつつある。

数理の立場からは、リズム・同期現象の理解にとって「縮約」という考え方は欠かすことのできないものである。縮約とは、複雑な非線形発展方程式を、その本質を損なうことなくより単純な形に縮減することである。物理学では、気体運動論におけるBoltzmann方程式から流体力学方程式を導いたEnskog-Chapmanの理論(1916~1917)に見られるように古くから存在する考え方である。

この講演では、現実のリズム・同期現象の諸相をまず示す。次いで、この現象の理解にとって縮約理論はなぜ必要か、どのような条件下で縮約は可能か、これまでにどのような縮約法が提案されているか、縮約によって具体的に何がわかるのか、等について、講演者のこれまでの試行錯誤も織り交ぜながら話したい。また、リズム・同期に限らず、非線形現象の科学一般にとって縮約がもつ意義にも言及したい。

プロフィール

蔵本 由紀 氏
蔵本 由紀 氏
京都大学 数理解析研究所・客員教授,京都大学 名誉教授
1964年京都大学理学部物理学科卒業。京都大学大学院理学研究科 博士課程単位取得退学の後、九州大学理学部助手。1976年京都大学理学部助教授、その間ドイツのシュツットガルト大学物理学科客員教授を経て、1981年から京都大学基礎物理学研究所教授、1985年理学部教授、大学院理学研究科教授を経て、現職。理学博士。専門は非線形動力学、非平衡統計力学。著書に『非線形科学』集英社新書(2007)、『Chemical Oscillations, Waves, and Turbulence』Dover Publications(2003)、『散逸構造とカオス』(共同執筆)岩波書店(2000)などがある。
→京都大学数理解析研究所 所員ページ

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