自然科学研究教育センター講演会 第20回 終了
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- 日時 :
- 2012年12月03日(月)17:12
16:30~18:00
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- 会場 :
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎1階シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 浅井 祥仁 氏
東京大学大学院理学系研究科 准教授
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- 参加費 :
- 無料 (学生の来場歓迎)
(会場準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演要旨
宇宙がどうして生まれて、どのようにして、現在の多様な姿になったか?誰もが一度はもったことのある疑問だと思います。何も無いところから、物質とエネルギーに満ちた我々の宇宙が誕生するために、「真空」が大きな役割をはたします。真空は漢字で書くと「まことのカラ」ですが、実はカラなのではなく、ヒッグス場と言う特別なモノに満たされているのが今回のLHC実験の成果です。もともと宇宙は、ヒッグス場に満ちていない状態にあったが、宇宙が膨張して冷えるにしたがって相転移が起こりヒッグス場に満たされるようになった。その状態の変化に伴いエネルギーが放出される。こう言った真空の状態の変化が、ビックバンを生んだと考えられています。真空のもっているエネルギーは宇宙の大きさが大きくなっても変わりません。ってことは、宇宙が膨張すると、宇宙全体のエネルギーはどんどん大きくなります。このタダでどんどん大きくなったエネルギーが宇宙のビックバンの生んだと思われています。
この宇宙創成の謎にせまるため、世界中の研究者が協力してジュネーブ郊外に一周27kmの大きな加速器LHCをつくり、ビックバン直後の世界を再現する実験を行いました。真空に満ちている「ヒッグス粒子発見!」の方法と、その意義を一般の方に分かる様に説明します。
プロフィール
専門分野:素粒子物理学実験
研究内容:LHC大型加速器を用いたエネルギーフロンティア素粒子実験(ヒッグス粒子や超対称性粒子研究)。これとならんで、光を使った新しい素粒子実験
著書:「ヒッグス粒子の謎」 祥伝社新書
センター主催のシンポジウム・講演会について
当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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