自然科学研究教育センター講演会 第22回 終了
チョウの視覚世界を探る
2013.02.27
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- 日時 :
- 2013年02月27日(水)16:43
16:00~17:30
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- 会場 :
- 日吉キャンパス 来往舎1階 シンポジウムスペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学 自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 蟻川謙太郎 氏
総合研究大学院大学先導科学研究科教授
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- 参加費 :
- 無料 (学生の来場歓迎)
(会場準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします)
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
講演要旨
昆虫に色が見えるかどうかを最初に調べたのは、オーストリアの動物学者、カール・フォン・フリッシュである。かれは、色紙の上でミツバチに蜜を与える実験で、ミツバチに色覚があることを見事に証明した。驚いたことに、ミツバチには紫外線が見える代わりに、赤は全く見えていない。フリッシュ以来、これが昆虫の一般的性質だと考えられていた時期は長いのだが、実は赤が見える昆虫も多いことが分ってきた。アゲハやモンシロチョウはその代表である。チョウの複眼を細かく調べてゆくと、ふたつとして同じ眼をもった種は無く、雌雄で異なるものも少なくない。その多様性には驚かされるばかりである。チョウがどんな世界を見るのか、その能力がどう進化してきたのかを考える。
プロフィール

蟻川謙太郎 氏
総合研究大学院大学先導科学研究科教授
1957年生。自由学園最高学部卒。上智大学大学院修了。専門は神経行動学。修士1年の冬にアゲハがお尻で光を感じることを発見、この研究で理学博士。83年横浜市立大学文理学部助手。同大助教授、教授をへて、06年より現職。この間、オーストラリア国立大研究員、アメリカNIH研究員、JSTさきがけ研究者など。一貫して昆虫光感覚の研究を続けている。著書に「いろいろな感覚の世界(学会出版センター2010年)」、「見える光、見えない光(共立出版2009年)」ほか。趣味はフルート演奏とネイチャーフォト
センター主催のシンポジウム・講演会について
当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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