第2回インターネット望遠鏡プロジェクト・シンポジウム 終了
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- 日時 :
- 2012年03月05日(月)09:30
9:30~12:50
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- 会場 :
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎1階 シンポジウム スペース
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- 主催 :
- 慶應義塾大学自然科学研究教育センター
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- 講師 :
- 山本 裕樹 氏
東北公益文科大学 公益学部 講師
高橋 由昭 氏
株式会社 五藤光学研究所 嘱託
上田 晴彦 氏
秋田大学 教授 教育文化学部 環境情報講座
迫田 誠治 氏
防衛大学校 応用科学群応用物理学科 講師
吉田 宏 氏
福島県立医科大学 医学部自然科学講座(物理学) 准教授
近藤 弘之 氏
株式会社 五藤光学研究所
松本 榮次 氏
西宮市立上ヶ原南小学校
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- 参加費 :
- 無料 (会場の準備の都合上、塾外の方は事前申し込みをお願いします。 )
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- 対象 :
- 学生・教職員・一般
このイベントは終了しました
報告書
プログラム
開会の挨拶 9:30 慶應義塾大学 早見 均 氏(プロジェクト代表)
第I部 9:35~10:30 講演 山本 裕樹 氏(東北公益文科大学)
「いつでも,どこでも,だれでも,天体観測」
インターネット望遠鏡とは、遠隔地に設置された望遠鏡をインターネット経由でコントロールし、星、惑星、銀河、その他の天体を観測するための装置とシステムのことです。慶應義塾大学インターネット望遠鏡プロジェクトでは、五藤光学研究所と共同で、2003年1月からインターネット望遠鏡の開発を進め、同年11月より運用を開始しました。現在では、東京都府中市、ニューヨーク(アメリカ)、メラーテ(イタリア)の三カ所に設置されています。インターネット望遠鏡の特徴を表すキーワードは、「いつでも、どこでも、だれでも、天体観測」です。「いつでも」-たとえ昼間であっても時差を利用して夜空の観測ができます。「どこでも」-インターネットに接続されたPCさえあれば、利用できます。「だれでも」-無料で利用でき、ブラウザで簡単に操作できます。学校における天文教育では、昼間の 授業時間には夜空の天体を観測できない、教員が望遠鏡の扱い方をよく知らないなどの障害があり、実際の天体観測を通じた教育はあまり行われていませんが、 インターネット望遠鏡はこれらの問題を解消してくれます。この講演では、インターネット望遠鏡の魅力を、天体観測の実演を行いながら紹介します。また、イ ンターネット望遠鏡が、学校の天文教育にどのように役立てられるかを紹介します。
第II部 10:30~12:45 インターネット望遠鏡プロジェクトの研究と教育実践の成果発表
高橋 由昭 氏 (五藤光学研究所)
「開閉式ドーム開発―インターネット望遠鏡のバージョンアップ― 」
上田 晴彦 氏 (秋田大学)
「インターネット望遠鏡を利用したアウトリーチ活動」
近年のパソコン普及率及びインターネット接続率の大幅な上昇により、天文教育・啓蒙活動の在り方が大きく変化してきている。特にインターネットにつながったパソコンがあればだれでも利用可能なインターネット望遠鏡の存在は、今後の天文教育・啓蒙活動を活性化させる大きな可能性を秘めている。インターネット望遠鏡は、小・中・高等学校の理科教育ではほとんど実施されていない天体観測を重視した教育環境作りに役立つであろう。またサイエンスカフェ等での一般市民を対象としたアウトリーチ活動では、その新規性から目玉企画となるであろう。本発表では、慶応義塾大学インターネット望遠鏡を利用したサイエンスカフェ及び出張授業の実施報告をおこなう。
迫田 誠治 氏 (防衛大学校)
「文系学生によるガリレオ衛星観測―防衛大学校の試み―」
吉田 宏 氏 (福島県立医大)
「ガリレオ衛星の観測データ解析ソフト開発」
山本 裕樹 氏 (東北公益文科大学)
「山形県立鶴岡南高校におけるインターネット望遠鏡を利用した教育実践」
近藤 弘之 氏 (五藤光学研究所)
「インターネット望遠鏡を用いた天体観測のいろいろな例」
松本 榮次 氏(代読) (西宮市立上ヶ原南小学校)
「小学校におけるインターネット望遠鏡を利用した学習」
小学校第6学年理科の学習において、月の満ち欠けの学習が導入された。しかし、月の満ち欠けの理解は視点の移動をともなうため、難しい面がある。そこで、月のモデル学習とインターネット望遠鏡を利用した学習を行った。インターネット望遠鏡は、パソコンの画面を通して即時的に天体を観察することが可能であり、半具体的な視点移動を用いた学習となる。その結果、児童には、リアルタイムによる観察が望まれていることが示唆された。また、慶應義塾大学のインターネット望遠鏡は、月の満ち欠けの学習をする場合、月が画面にちょうど入る大きさになるため、観察しやすいことがわかってきた。また、月の表面についての学習も導入されたが、インターネット望遠鏡は拡大観察できるので、月の表面のクレーター等の学習に取り組みやすいこともわかってきた。
閉会の挨拶 12:45~12:50 五藤 信隆 氏 (五藤光学研究所)
プロフィール
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当センターの活動の一環として、シンポジウム・講演会を年3〜4回程度開催しています。その目的は、多分野にまたがる自然科学の相互理解を深め、研究の推進と教育の質の向上を図ることにあります。参加費は無料です。特に指定のない場合、聴講の対象に制限はなく、事前申込は不要です。ただし、取材の場合は事前に許可を取って下さい。
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