遠心分離機の使い方
DNAの抽出と同定, など
はじめに
遠心機は高速で回転する機器であり、その力は、想像以上のものがあり、使用法を誤ると大けがをする恐れもあるので、注意深く操作する。
2. 遠沈管にサンプルを入れる。サンプルの水面が遠沈管のメモリより上に来ないようにする(遠沈管全体の8割までとする。)
3. 2本の遠沈管をひと組として遠沈管比重計(天秤)(図2)に乗せてバランスを取る。軽い方の遠沈管に溶媒をピペットで1滴ずつ加えて、釣り合うようにする。サンプルが奇数の時は、水をいれた遠沈管でバランスを取る。
図2.遠沈管比重計
4. バランスを取った遠沈管同士を回転軸に点対称の位置に装填する(図3a)。ローターには、番号がついているので、どの番号にどの試料をいれたかを記録しておく。H-11NAでは、一回の運転 で4組8本までの遠心が出来る(空のバケットがあってもかまわない)。
5. 回転数調節つまみ(図3b)が「0」の位置にあることを確認する。
6. タイマー(図3b)を該当するヘルツのメモリで(関東の場合:50Hz)希望する時間にあわせる
7. 回転数調節つまみを徐々に廻すと回転が始まる。回転計(図3b)をみながら、希望の回転数になるまでゆっくりと廻す。だいたい「6」の位置で3000回転となる。
★ガタガタと異常な振動が生じた場合は、すぐにタイマーを「0」に戻し、遠心機から離れる。このときタイマーを「0」を越えて廻すとON状態(いつまでも 回り続ける)になるので注意する。遠心機が止まったら試料が対称にセットされているか、バランスがとれているかを再度確認する。ローターの回転中には蓋を 絶対に開けない。
図3.遠心機
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a) ローター
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b) 外観
- 回転が安定したら改めてタイマーを希望時間にセットし回転が終了するのを待つ。
- 回転が完全に止まってからサンプルを取り出す。
★同じ回転数で2回以上遠心をするときは、速度調節つまみを動かさずにタイマーだけでON/OFFすることが出来る。
印刷用PDFマニュアル
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