光の干渉
レーザー光源を使って,光の回折・干渉という現象を実感し,レーザー光の波長とスリット・回折格子との関係を理解する。
干渉は波動に特有な現象である。コヒーレントな光源であるレーザー光を用いることにより、通常の教科書に載っている説明そのままの、美しい干渉模様を観測することができる。
概要
干渉は波に特有な現象である。とくにこれが可視光について見られることから、光が波動の性質を持つことがわかる。
干渉の原理を説明するのに最も適した例として、穴の間の距離がdの二重スリットを考える。この二重スリットに位相のそろった平面波(波長λ)を入射 すると、縞模様が観察される。縞のパターンは波の重ね合わせの原理から予測できる。スリットから距離lだけ離れた面上で、2つのスリットの中点にあたる位 置を原点にとり、そこからの距離をxとする。すると、

の位置に強い光が見られる。
本実験では、レーザー光源を用いることにより、上述の状況を忠実に再現することができる。さらに、二重スリットだけでなく、単スリット、回折格子についても回折・干渉像を観察する。
特徴
- 理論的な説明そのままのセッティングであり、何をやっているかわかりやすい
- 装置の設置は極めて簡単であり、時間もかからない
- 美しい干渉・回折像を肉眼で見ることができる
装置
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詳細については、実験マニュアルを参照
(lightboxで画像ウインドウが開きます)![]() 回折格子(グレーティング) |
(lightboxで画像ウインドウが開きます)![]() 単スリット、複スリットおよび台 |
(lightboxで画像ウインドウが開きます)![]() レーザー光源 |
実験の流れ
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詳細については、実験マニュアルを参照
画像 | 手順 |
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装置をセットし、壁に回折光を映す。レーザーの焦点を合わせる。 |
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壁に映った様子。 |
(lightboxで画像ウインドウが開きます)![]() |
壁に方眼用紙を貼り、干渉模様の位置にマーキングしていく。 |
実施時の注意点
- レーザー光を眼に入れないように注意を徹底する必要がある
実験結果について
測定量 | 光の波長1 |
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標本数 |
300 |
平均値 |
644.38 [nm] |
標準偏差 |
14.18 [nm] |
測定量 | 単スリット幅 |
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標本数 |
300 |
平均値 |
0.24 [mm] |
標準偏差 |
0.09 [mm] |
測定量 | 2重スリット幅 |
---|---|
標本数 |
300 |
平均値 |
0.18 [mm] |
標準偏差 |
0.007 [mm] |
実験マニュアル
- 光の干渉
(2,325KB)